風立ちぬ、夕

お守り

丁度、半月がかかった
台風24号で剥がれたベランダの屋根が修復できた。小さなベランダだが、それを覆う形の屋根は案外面積があるもの。職人の手で隙間なく並べられて復活。外との通路がと一つ戻った感じだ。
かつて、この国の住宅には、縁側、濡れ縁そして、縁側を室内に取り込んだようにした廊下(何という名前だったか)、そんなものがあった。(きっと、ここらはもっときっちりした知識で語るべきだろう)
そこで寛げる時間があることは、一つの豊かさのバロメータだったのかしれない。東京に移って最初の住まいには、幅にして3メートル強の縁側があった。その先の少しの植栽が時間の流れを緩やかにしてくれる気がしたものだ。
都会の喧騒から………….と書きたいところだが、もともと都心から離れているので、喧騒自体がない。八百屋さんや酒屋さん、銭湯とかがあった時代、場所柄なので縁側があっても特に珍しくもなかったように思う。
今から考えれば、風呂はない、台所は狭い、玄関は2人立てない。など勧められないようなことの多い住宅だったかもしれない。でも、室内から下駄をはいて、玄関側ではない下界に出られるというのは中々の快感ではある。

あの頃、どれくらいの収入があって、家賃がいくらだったのか?
時代は大分隔たっているけれど、その隔たり程の差がないのは、今の水準が伸び悩んでいるせいなのだろう。好況感を強制されているような政治家や財界人の発言を聞いていると、自らの迷走に追われているようで侘しい。格差というより、国の4分に1が貧しいのだという現実、子供の貧困が先進国の中でも際立っている現実を株価でカバーできるとでも考えているのだろうか。

家賃が収入の4分の1(25%)以上になったら、危ないと昔、言われたことがあった。
この国の予算の何%は借金だろうか。そして、子供の貧困や教育にどれだけの予算が配分されているのだろうか。

突然ですが、
鯖(さば)の旬は冬だということです。
「秋サバは嫁に食わすな」という位ですが、冬だということです。
今は季節です。DHAを摂りましょう。