兄が死んだ
3、4日は意識が混濁したままだった。77歳。
もう少し長く生きていそうだったが、遠くからの連絡だけをもとに判断すると坂を転がるような急激な変化だった。
なんと形容したらいいのか。
言葉が手の届く少し先にあるような、空(くう)を見ているようだ。
そんなことを感じているのが堪らなく、用事を作るようにして歩き回った。
暑くて、草臥れた。
LINEの宛先を間違えて、”????”が返ってきた。
自分のアタフタばかりでみっともない。ここで立ち直り。
今日は止しておこう。
津軽の雪は「東奥年鑑」によると
こな雪
つぶ雪
わた雪
みづ雪
かた雪
ざらめ雪
こほり雪
だと言う。
そして、そんな風景を太宰治「津軽」で、少しばかり生地(金木)に引き寄せて書き込んだ。
そんな文章を今は欲しているような気がする。