無言の政治

窓辺

次の質問どうぞ。その4連発。
まさか、この男から、の思いだ。数少ない中で、父の洋平繋がりもあって少しは注目していた政治家だった。言質を取られたくなかったのだろうが、政治家が言葉を失くしたら三文の値打ちもないこと位、政治家一族に生まれ育った彼が知らないわけがない。まさか、トランプ気取りで受けを狙ったわけでもあるまい。余程、今交渉が切迫した場面を迎えているということか。しかし、無言の行の代償はあまりにも大きいと思う。
大臣になってからの言行には多少を頭を傾げていたが、この件では大きく失望した思いだ。

彼が、いかに北方領土問題で苦労して大きな成果に結びつけたとしても、最後の花を首相が盗み取ってゆくだろうことは想像に難くない。丁度、首相の祖父岸信介が安保条約で盟友藤山愛一郎の努力の成果を横取りしたように。
彼、河野太郎には野に居た時の健全な政治家の気概をこれから、再び発揮してほしい。

話ががらりと変わる。
私が利用している駅は急行も止まらず、日中は乗降客も少ない、私鉄の無人駅だ。無人駅になって10年も経ってはいないが、隣駅の駅員が時々朝、掃除に来たりはしている。改札機が3台あって、そこの横に小さな売店がある。通いのおばさんがその売店の中の椅子に座って時折りの客の相手をしている。
その駅の売店から、雑誌や新聞などが消えたのは、今年に入ってからだと思う。スナック菓子など袋に入ったものしか置いていないから、斜めになった陳列棚(?)はとても貧相に見える。でも、おばさんは以前と同じように椅子に座って、改札を通り抜ける人を見ていたようだ。

12月に入ってすぐ、売店にシャッターが下ろされ「閉店のお知らせ」の貼り紙。
次の日、私は都合で少し遅く駅に向かった。

売店
売店の代わりの自販機

なんと、売店には真新しい自販機が埋め込まれるように据えられていた。
品数は、今まで売店に置かれていたものより多いかもしれない。「でもなあ…….」
改札を抜けて、丁度この自販機の側面にあたる部分にも同型の自販機が。

何かを考えた痕跡がどこにもない。また、このことによって起こるかもしれないことへの配慮もなにもなく、安易さだけが露骨だ。
一握りの繁栄、そんなことが身に沁みるようだ。