あって当たり前、か?

狛犬

自民党総裁選が近づいたということで、民放での候補者の顔出しを見た。
質問(大意)「……..利益を受ける人と数度にわたって、ゴルフや会食をしているのは、さすがにまずいのではないか?」
候補者「ゴルフはスポーツですよ。オリンピックの競技でもある、偏見があるのじゃないか」
と応じてみたり、4000ページに及ぶ報告書には怪しいという記載がないから、潔白であると言い、
「4000ページもあっては、読んではいないでしょうが」と相手を揶揄。ゴシップまがいの言葉が好きそうな当の本人こそ読んでいなそうな典型的なタイプ。チャンネルを変えても同じ口調で、「李下に冠をたださず」と誇やか。
米国ではトランプを「小学5、6年生の理解力」と側近が言ったようだが、「李下の冠」の漢籍が出てきても、精々中学1年というところ。50歩100歩どころか、50歩52歩くらいの僅差でビリケツ争い。

もともとが刻苦精励とはおよそ縁遠い性格らしく、アメリカ留学も謎の成果らしい。

前任の時「消えた年金問題」で「最後に一人まで見つけ出す」と豪語したり、議員数の削減を議場で約束したりしたことは今は触れもしない。
倫理が欠如している宰相の例をこれまでこれほど意識したことはない。言葉はその場の取り繕いの道具でしかない。自らのレベルのことにしか自分の言葉で反応できないから、公務員の倫理性の問題にもゴルフの話で切り返す羽目になる。同じ党の差別発言を多様性などと嘯いたり、大所高所にたった判断や発言など望むべくもない現実に改めて悲観する。

ただ、そうはいっても支持率は40%を大きく下回ることがない。
6年もかけて、途半ばの改革とはなんなの?
まるで、自衛隊を本文に書きこむことで、憲法改正がなったような口吻。
この国は益々本質が覆い隠されていくようで危険だ。