民主化ドミノ

夏

30年前の6月4日
北京の天安門広場で民主化運動を続けた学生たちが、軍に鎮圧された。政府発表の319人よりはるかに多い犠牲者を出した事件(海外の報道では、1000から3000人とも)は、世界を驚愕させた。
そして、中国は共産党の強い支配に下で経済発展を目指す路線を進む。
覆水のような民主化への思いはこの事件を源泉とすることは政府要人が何よりもよく熟知していることだろう。

事件後には、他の社会主義の国では「民主化ドミノ」ともいわれる現象が起きた。
「ベルリンの壁」の崩壊ソ連崩壊につながってゆく。
ベルリンの壁を鎚で砕く市民に姿はまるで劇画のようだった記憶がある。

公園”冷戦の終結”が言われ、大きなうねりが起こりそうな期待があった。
日本では、平成が始まり、国上げての”喪中”のような世相の中、政治は大いに混乱していた。

この期間に起きたことは今、どんな反映をしているのだろう。
まるで、揺り戻しのような気さえするのは何故なのだろう。
中国、ロシアは何が変わったのだろう。今では、一方の当事者たるアメリカまで同じ貉ではないか。

トランプを渋々国賓として迎えたイギリスでは、国賓として迎えることの反対運動も起きているという。
翻って、”おもてなし”で迎えた日本ではどうだったのだろうか。
上から下まで、一糸乱れずは先進国としては羞恥の限りだろう。