理容院の店先にあってくるくる回る
赤と白と青の縞模様で、円柱形の回る看板のこと。日中でも灯りが入って目立つ街中の看板の一つだ。
駅から歩いてくると、その途中に三軒の個人営業の理容店がある。
外から覗く、いずれも長い年月続いているような佇まいだ。
その中で、駅に一番近くで大きさも一番の店のサインポールは、店の前に出されているが、灯りも入っていないし、回りもしていない。
まるで、ボーッと突っ立ているようで、大きな”でくの坊”という感じだ。
その故かどうかは分かりかねるが、客が椅子に座っているのをみたのは今まで一度きりだ。
「竿だけ屋は、なぜ潰れないのか」じゃないけれど
この店の前を通る時は、思わず”客が入っているか”確かめる目で覗いてしまう。
こんな心理をなんというのだろうか。
それは措くとして、こんな所は案外身近に1ヵ所や2カ所くらいあるのじゃないだろうか。
見回せば、こうした個人営業の店舗は随分少なくなったような気がする。が、ここらあたりはまだまだ、ポツンポツンとそんな小さな店が少し残っている。
残念ながら、そんなに繁盛しているように見えないのが悔しい。